人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi
8/18(Wed) Hiking Day93/ 31mi/ 6:30am- 8:15pm (13:45) /NB 1865mi
“Crater Lake”

時計の音で目覚める。
テント内は久しぶりにすごい結露だ。
昨日の雨と寒さのせいだろう。
気温は5℃以下だ。

HWY62をいつもよりも少し早くスタート。
Crater Lake のリムを目指す。
沢沿いの急斜面をジグザグに登って行く。
空腹をこらえ朝食を食べずに一気にリムまで登りきる。

登りきると目の前には美しい景色が飛び込んでくる。
これが、OregonのシンボルでもあるCrater Lake だ。

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23355031.jpg


大きな大きな火山湖で、その美しさはアメリカ国内でも有名。
25セントのステイトコインもオレゴンはクレイターレイクが描かれる。
東の方にはCrater Rim Village がある。
ここはクレイターレイクを一望できるホテルもある。
マザマビレッジよりは格上のレストランもあるようだ。
スナックが食べられるデリがあるのだがまだ開いていないようだ。

ここからが水無しの区間になるためここから大量に水を持つ。
水場の位置を確認してから、しばし考える。
時間もないのでこのまま進んだ方が良いのだろう。
ここで朝食を食べることを計画に織り込んでいたが、デリはまだ開かない。
ちょっと興味もあり、ホテルのレストランを覗いてみることにする。

正直場違いなほど綺麗なホテルだ。
宿泊客も朝からずいぶん綺麗にまとめている。
キャンプ場メインのマザマビレッジとは大違いだ。
メニューだけ見せてもらおうと入り口に近づいて行く。
値段はやや高いものの、法外ではない。

受付の女性は場違いな僕の格好も気にせずに笑顔で応対してくれる。
露骨に顔にでないだけでもしっかりした教育がされているのがわかる。
それが決め手となり、僕はレストランのテーブルにつく。

パワーを蓄える為に朝から分厚いハムを頂く。
それと卵の組み合わせは定番の朝食だ。
しかし、味がうまい。
高いだけではなく、食材の良さを感じる旨さ。
そして秀逸だったのはイチゴジャムだ。
どうやらここのホテルの手作りらしいのだが。
もしこれが市販品であるのなら、ちょっと常識外れの美味さだ。

大満足でレストランをでる。
時間は1時間くらい経過している。
ゆっくり休憩したことを考えれば、意外とスムーズ。
料理が出てくるのも早かったし、もしかしたら気を使ってくれたのかも知れない。

腹がいっぱいなら、いつも以上に動ける。
それはいままでの経験でわかっている。
さあ、長丁場。
少しの遅れもあるがきっと取り戻せる。
スタートだ。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23355813.jpg


Rimの裾野の森。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_2337118.jpg


Rim歩きは楽しい。
Crater Lakeの景色は本当に美しく、写真を撮るせいでなかなか先へ進めない。
所々Scenic View Pointがあり、そこには駐車場もある為、人が多い。
しかし、せっかく来ただけに見逃せず、僕もすっかり観光客だ。
リムだけにアップダウンが激しく、重い荷物に合わさり疲労が溜まる。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23371013.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23371787.jpg


実は本来このリムはPCTでは無い。
リムに上がる手前から道が別れているのだ。
しかし、そこの道の景色はいまいちで、ほとんどのハイカーがリムを歩く。
本来のPCTはリムよりもずっと下をトラバースして行くだけ。
せっかくこれほどの景色と素晴らしいトレイルがあるのになぜだろう。
公式のガイドブックでさえこちらを歩くことを紹介している。
また、道標にはどちらもPCTとして書かれているのだ。

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23373877.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_2337518.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23381233.jpg


久々のNipple。
火山帯に良くある形なのだろう。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23372877.jpg


やっとリムから離れて行く。
これでハイキングに集中できるというものだ。
休憩を挟み、そこから一気にHWYを目指し歩く。
道はずっと平坦で、やや下り気味だ。
二つに別れていたPCTも一つに戻り進む。
あまりにも変わらない景色に今どこにいるのか正しいのか不安になるほどのトレイル。
ずっと森の中を進んで行く。
途中ではPCTをメンテナンスしている人達にも出会う。
一生懸命根っこを抜いたり、石をどかしたりしてくれている。
本当に感謝の気持ちしかない。

HWY138に到着。
休憩から12miを一気に歩き通しだ。
足はすっかり砂埃で汚れている。
ここでやっと休憩。
メンテナンスの人達がいたのでトレイルマジックを期待するも不発。
疲れてはいたが、水もすっかり減り、食料も少し軽くなる。
腹ごしらえもしたので再び力を蓄えて出発。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23381980.jpg


ここからは登りとなる。
後半で苦しいところだが、ここまで来たら自分のペースを保って歩こう。
クレイターレイクのリムからもよく見え特徴がある、Mt. Thielsen。
そこに向かって登り、山肌をトラバースして行く。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23382667.jpg


斜度が緩いお陰で歩きやすく、大体登りは終わったようだ。
すると向こうから一人ハイカーがやってくる。
驚きを隠せない。
二度目の時は勘違いかと思ったが。三度目は間違えない。
彼とはS. Lake Tahoe手前、Seiad Valley 手前で会っている。はずだ。
思い切って声をかけてみる。
“こんにちは。僕は君に会うのは三度目だよ”
“そうだったかい?たしかに僕も君には見覚えがあるよ”
彼の名前はCarhop。
彼の背負っているパックは20Lほどしかない本当に小さなものだ。
どうやって歩いているか気になって聞いてみる。
Flip flop という方法でSoboハイクしNoboスルーハイクを目指している。
Flip flopは“パタパタ”という意味。
歩く時にパタパタ音がするのでビーチサンダルを言ったりもする。
とんぼ返りの意味も持つ。
要するに、行って帰って、を繰り返しながら進むのだ。

この方法はロングディスタンスハイキングにおいて、難しい区間を後回しにする為に使うことがある。
例えば雪が多くて技術に不安がある場合、そこを飛ばして先に進んでしまう。
そして雪が溶けた頃また戻って来て歩くのだ。
しかし、それは迂回の一方法で、それを繰り返しながら進むなんてびっくりだ。

聞いて納得。
どうりで何度も会うわけだ。
お互いに先を急ぐので、また会おうと約束し別れる。
太陽が西から当たり、Mt.シールセンが美しい。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23383594.jpg


山肌の日陰にはまだ雪が残る。
今年の雪の多さが良く分かる。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23384125.jpg


身体も疲れ果て、さすがに動きが鈍い。
陽もいい加減暮れ始める。
Rim Villageから26mi。
8:15pm、やっとTheilsen Creekに到着。
もう暗くて見えにくくなっているが、間近でみるMt.Theilsenの頂は雄々しい。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23384764.jpg



冷たく綺麗な水を汲んで、キャンプサイトを探す。
考えたく無いので、ちょっと戻ったところの焚き火跡の近くにする。
やや斜めな地形も気にならないほど疲れている。
暗い中、自動的に動くからだがテントを立ててくれる。

昨日も遅い、今日も遅い。
寝不足と疲労の蓄積が心配だ。
今日は集中していたからか膝も足も悪く無い。
でも、一夜明けた明日はどうなっているのか。
時間はあっという間に過ぎて、就寝は11時になる。

次のShelter Coveまで約52mi。
どう歩いて行くかが難しい。
こんな時に誰か相棒がいれば。
今日も一人の夜。




8/19 (Thr) Hiking Day94/ 28mi/ 6:30am- 7:30pm (13:00) /NB 1893mi
“Reason”

寝不足の割には良い目覚めだ。
疲れすぎてのハイテンションでなければ良いが。
目覚めは良くても身体の動きは鈍い。
頭がぼうっとしている。
朝一のpoopも影響し、出発はいつもより遅くなる。

昨日見えにくかったMt. Thielsen の山頂。
やはり格好の良い形だ。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_2339892.jpg


これといった特徴もない森の中のトレイルをずっと歩く。
何も考えず歩くのではなく、一つ自分に課題を与えて歩く。
歩いている時は脳も活性化している気がするし、時間つぶしにもなる。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23391997.jpg


景色も開けてなだらかな場所にでる。
気持ち良いハイキングだ。
黙々と歩いていてふと気づく。
そう言えば今日はOregon Washington の最高点を通るはず。
地図を見てみると、どうもこの辺りのようだが、もう過ぎてしまっているかも。
思った通り、見つけられないまま歩いて行く。

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23393038.jpg

今日は30miは歩かない、という変な決めごとをする。
ついつい一人だと止め時が見つからず無理をしがちだ。

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23393861.jpg


長い長い道のり、変化も少ないので余計にそう感じるのだろう。
森の中を辿るトレイルは、稜線へと上がって行く。
稜線に出ても標高が低く、木々に覆われている。
まるで奥多摩を歩いている気分になり、楽しい。
しかし、稜線沿いは水の補給が難しく、今日も水場が限られている。

Six Horse Springはトレイルから降りて行くのだが、大切な水場。
少し開けているのでキャンプもできる。
途中まではしっかりした道になっているが、水場の近くは急斜のオフトレイル。
出ている水の量も少なく、ほとんどが水たまり。
綺麗な水を探してさらに降りて行くと、沸き出す場所を見つける。

長い登り返しでPCTに戻る。
ここで、昼ご飯としよう。
誰も来る気配のないトレイルで一人くつろぐ。
少しずつだが出会うハイカーが減って来ているのを感じる。
そんなことを考えてうとうとしていると足音が。

昨日に続き驚きの出会いは、Freebirdだ。
Ashland手前で見失ってから消息知れず。
まさか後ろからとは思っても見なかった。
彼はMazama Village とRim Village の両方でくつろいでいたらしい。
Huiは知らないか尋ねると、一昨日一緒にいたらしい。
Rim の上であのストームに遭ったようだ。
昨日はThielsen Creek の上の方にいたらしい。
とても近くにいたのだ。
彼も僕が前にいて驚いているようだ。

次の水場はWindgo Passから降りて行かなければいけないようだ。
そうなるとまた時間ロスが考えられる。
Yogi’s ではウォーターキャッシュがあるかも、と書いてある。
Freebirdは期待しないほうが良いという。

じゃあお先、と僕は歩き出す。
Freebirdの歩き方はとても素敵だ。
彼の出発は3月だった聞く。
じっくり楽しみながらPCTを歩いているのだ。
急ぐ意味とは何なのか、歩く意味とは。
僕は問われているような気がする。

続く稜線を歩き続けて、Windigo Pass に到着する。
THになっているらしく看板が立っている。
何が書いてあるのかと思い見てみることにする。
すると、手書きのメモが張ってある。
そこには、ここから下のクリークは水がない、と書いてある。
どうやら心配事が当たってしまったらしい。
困ってしまったがどうしようも無い。
今ここでならキャンプする水もある。
消費を減らす為にも今日はここまでとして、明日長く歩こうか。
とりあえず腰を下ろす場所を探してTHの奥へ行く。
するとそこには人口的なものがある。
見るからにウォーターキャッシュだ。
久しぶりのトレイルマジックに喜ぶ。
そこには見覚えのある紙が張ってある。
しかし、それがどこで見たものか思い出せない。
念のため写真を撮っておこう。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23394586.jpg


僕が食べているのに気づいたのか切り株の上にチップモンクが出てくる。
シエラ以来、久しぶりに見る。
標高は下がっているが、北上しているからだろうか。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23395368.jpg


水を少しだけ分けてもらい安心して先に進む。
とはいえもうすぐ30mi歩いてしまうくらいだ。
そろそろキャンプ地を探そう。
今日はあまり急がずに歩いて来た為、意外に時間が遅い。
トレイルは稜線を辿りこの先一気に下る。
その手前が少しなだらかになっていそうなので、そこを目指して行く。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_2340291.jpg


Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23401083.jpg


結局、Passから6mi近く歩いてしまい、もう日暮れ。
トータルで28mi歩き、今日の終了とする。
あまり良いリズムではないのが気になる。
どこかで軌道修正しなければいけないと思う。
睡眠も足りていないので体力も回復しきらない。

倒木や下草が多く、あまり良いキャンプでは無い。
蚊も多いので、戦いながらの設営。
岩の近くに立てたせいで、地面にはステイクが刺しにくいが、経験で乗り切る。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23401685.jpg


風が吹いている。
Freebirdを思い出す。
彼は3度目のPCT。
だからこそのあのペース楽しみなのだろうか。
それとも、もともとの違いなのだろうか。
僕は何の為に歩いて、何の為に急ぐのか。
答えは見つかるのだろうか。

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23402232.jpg







8/20 (Fri) Hiking Day95/ 24+1.4mi/ 6:30am- 4:15pm (9:45) /NB 1917mi
“Hiker Wave”

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23404035.jpg


眠い目覚め。
毎日続く寝不足にさすがに身体が堪え始める。
いつも通りの時間にスタートする。

脚の調子は悪く無い。
今日も急がず慌てずに進もう。
目的はWillamette Pass手前のShelter Cove Resortだ。
ここでは送った食料の補給のみで先に進む予定。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23404833.jpg


まずは稜線の下りから始まる。
単調な道をただ下りて行く。
急な斜面だが大きくジグザグに降りて行くので歩きやすい。

突然木々の間から本当に真っ青な空が見える。
いつこんなに青くなったのかと驚くほど。
でも何か違和感がある。
よく見れば木々の間からなので空とくっついて見えた湖だとわかる。

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23405899.jpg


Summit Lake は下りて近くで見ても美しい湖だ。
風が無いせいか、湖面はまるで鏡のように輝いている。
その向こうには特徴のある山が見える。
今日これから向かう方にあるのだから、Diamond Peak だろうか。
湖の畔から見るのもまた綺麗だ。
キャンプサイトもある。
ジープロードがここまで来ているので、ハイカー以外もくるのだろう。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_2341444.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23411186.jpg


今日はいつもより少し涼しい気がする。
その為だろうか、あまり水が欲しくならずに歩ける。
小さな池や沼が点在する森を抜けて行く。
標高が上がると岩が目立つようになる。
今朝見たDiamond Peak の麓に入って来たようだ。

所々山から流れる小さなクリークを越える。
どれも綺麗な水だから、あの湖も綺麗だったのだろう。
空気も澄んでいるせいか、今日はどの景色も綺麗に見える。
それに今日は景色の変化も多いからそう感じるのかも知れない。
振り返るとSummit Lake とその奥に見えるのはおそらくMt. Thielsenだろう。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23411722.jpg


Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23412446.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23413264.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23414015.jpg



そして再び森の中。
まだ長いが、ここからはゆっくりと下りながら目的地へ向かう。
北を見ると雪を頂いたピークが見える。
二つしか見えないが距離や向きからいけばThree Sisters だろうか。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23414743.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23415828.jpg



あまり無理をせずにペースをコントロールして歩いて行く。
下から上がってくる人達が見える。
ハイカーではなく、その手には釣り竿を持っている。
この点在する池でも魚がいるらしい。
それを狙って来ているようだ。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_2342922.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23421714.jpg


何人かの釣り人とすれ違いながら森をすり抜けて行く。
雰囲気が変わってくる。
おそらく人里が近いのだろう。
案の定、ジープロードがいくつも交錯してくる。
そして見当をつけて一気に山を下る。
わかりづらかったが道は線路を越えて湖に沿った道路まで続く。
そして道路沿いに東へ行けばShelter Coveへと到着だ。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23422767.jpg



湖にあるいかにもアメリカな場所で、波止場にはたくさんの舟が泊まっている。
人もたくさんいて、どうやら今日はお祭りでもあったようだ。
コテージやキャンプ場もあるので、家族全員で楽しめるのだろう。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23423912.jpg

Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23424731.jpg


中央付近には目立つ様に装飾されたセンターハウスがある。
そこはGeneral Storeも兼ねているようだ。
いつ抜かれたのかわからないが、Freebird が到着している。
彼はAlternate Routeを歩いて来たようだ。
そちらの方が少しだけ短いのだと言う。
彼はもう出発らしい。
時間は4:30pm。
日はまだ長いが、僕も早く動こう。


まずは食料パッケージを受け取ることに。
とても愛想の良い女性が応対してくれる。
彼女は今日もたくさん送られてくるハイカーのパッケージをてきぱきとさばいている。
軽く腹ごしらえにホットドッグとコーラをいただこう。

僕の前にはたくさんのハイカーが歩いている。
たまたまなのだが、同じようなペースで進むので一日単位で見ると集団なのだ。
そのような集団をHiker Waveという。
Hiker Wave の後は何も残らない可能性があるのだが、ストアはそれほどではない。
しかし、ふと気づく。
もうひとつ必要なのは、燃料のアルコールだ。
Yogi’s にはここに売っていると書いてある。
急いで確認してみるが、Heet が無い。
店の人に聞いてみるが、やはり無いと言う。
なんてことだ。これがHiker Waveなのか。
ということは街に下りる必要があるのだが、ここからそう近くは無い。
さっきの優しい女性は一人のトレイルエンジェルを紹介してくれる。
それは昨日のウォーターキャッシュを用意してくれている人だ。
Lloyd という名前のようだ。

どうしたものだろう。
考えていても何も動かない、まずトレイルエンジェルに電話だ。
しかし、電話には出てくれない。
もう何にしろできることからやろう。

いつものように大量のコインを両替してシャワーと洗濯だ。
シャワー棟と洗濯棟は表裏になっていて移動が少なく楽だった。
洗濯が終わる間地図を見て思いめぐらすが、何もアイデアが浮かばない。
今からヒッチハイクするにしても時間のロスが大きすぎるだろう。

またストアに戻り、もう一度トレイルエンジェルに電話する。
今度は繋がった。
正直電話は苦手だ。
対面でなら話すのもだいぶ慣れたが、電話だと相手の言葉が全く聞き取れない。
それでも掛けるしかない。
挨拶をして自分の状況を説明する。
僕が日本人で英語がそれほど得意でないことも伝える。
結果彼は明日僕をHWY58で拾ってくれて町に行くことに。
ここからCrescent の町までは車なら20分だが、歩くには遠すぎる。
ということは、今日はここでキャンプだ。

ストアに入り、今日キャンプしたいと話す。
彼女達は笑顔で受け入れてくれる。
バックパッカー用のサイトもあるのだが、さらにPCTレートで安くしてくれる。
彼女達の優しさに触れ、緊張していた心がほぐれる。

キャンプサイト奥まった場所で広く、でも誰もいない場所。
静かに寝られそうで、それは良さそうだ。
そこに今日の家を設営し、必要な荷物だけ持ってストアに戻る。
今度は夕食の時間だ。

その前に妻に電話することにする。
日本へ安くかける為のコーリングカード。
押す番号が多すぎて面倒だが、それも慣れてしまう。
彼女の声を聞いていたら、不覚にも涙が溢れてくる。
また遅くなってごめん、と言うと、何を今更、と笑われてしまう。
本当だ。
何を今更だ。
でも涙が止まらない。

今晩の食事。
ここで唯一の大きなソーセージのホットドッグ。
それと手作りのマフィン。
それからV8。
まあ、食べられれば何でも良いや。
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi_e0128835_23425637.jpg


チャーリーと離れ一人、急ぎ旅を続けて来た緊張感。
そしてなぜ急ぐ必要があるのか。
楽しめていない自分。
つらいオレゴン。
こんなはずではなかったのに。
思うようになんていかない。
これもまた人生だ。
ここで少しブレイク。
良い時間にしよう。

こうして時間ができたことは良い。
ゆっくりと身体を休めることができる。
冷静に計画し直すと、急がなくても十分に9/23か24には着けるはず。
焦らず行こう。
Turtle。
それは自分らしく歩くこと。
もっと楽に楽しもう。
by hikersdepot | 2012-09-04 00:08 | PCT 2010 by Turtle


<< Shelter Cove Re... Ashland, OR to ... >>