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Bend, OR via Elk Lake/ Day124/ Zero Day24
8/23(Mon) Zero Day24
"Easy, happy"

少しは寝たのか、寝てないのかわからない。
眠いけど眠く無い微妙な眠気。

深夜と早朝の間に、日本の妻に電話をする。
早く会いたい気持ち。
カナダに近くなるが、まだ遠い。
この距離感が余計にその思いを強くさせる。

今日は思い切ってうだうだしまくる。
いやいつものことかも。

まずは昼近くなって洗濯をしに向かいのランドリーに行く。
昨日だってできたはずだが、その気力が無かった。
外から見たよりもだいぶ大きなランドリーだ。
洗濯と乾燥をしている間にロスの友人に電話をする。
ここに来て新たな障害が出たことをとても心配してくれる。
とにかく、Rest/Ice/Compression/Elevation、を行うしかないだろう。

洗濯が終わりモーテルに戻ると、また見慣れた顔がいる。
Kiwi達だ。
彼らは的確に確実に歩いてくるのであっという間に追いつかれる。
それだけ僕の動きには無駄が多いということなんだ。

とりあえずモーテルのカウンターでもらった街の地図を片手に歩いてREIへ行く。
距離は1mileくらいあるのだろうか、ショッピングモールの中にある。
方向音痴の僕でも迷わないくらいアメリカの道はわかりやすくて助かる。
住宅街では無く、オフィスなのかマンションなのか、不思議な町並みの中を行く。
向こうの方には目立つ三本の煙突がある。
どうやら何かの工場跡地に作られたショッピングモールらしい。
いくつものトラフィックサークルに翻弄されながら歩道を歩く。
高級そうなホテルの脇を降りて行く道があり、ショッピングモールへと入る。

特別僕の興味をそそるようなものはなさそうだ。
そろそろお腹が空いたが、どこも中途半端に高そうなレストランばかり。
まっすぐREIに向かう。
REIはREIであってREI以上でも以下でも無い。
これといって必要なものも無いが何かあればなという感じだ。
ニープロテックという膝蓋骨に当てるサポーターといくつかエナジーバーを購入。
あまり長居するとつい買ってしまいそうになるので用が済んだら店を出よう。
玄関に近づくと目に止まったのはHiker Register。
それを見るとまたまた懐かしい名前がたくさんある。
その中にはGut Hookの名前もある。
急いでいる彼がここに寄ったことが意外に感じる。
けれど、トレイルエンジェルを逃さないのは彼らしいのかも。
Gut Hook はTrail Angel Hunterだ。

もと来た道をモーテルに向かって戻る。
一旦部屋に荷物を置いてから、今度はグロセリーに向かう。
こちらも歩いて1mile位。
今度は大きな通りに沿って進む。
途中にMilitary Surplus のお店があり、興味をそそられる。
しかしそのまま進んで行く。
お腹も空いたし、後で時間があれば覗いて行こう。

少し足が痛くなってくる。
やはりコンクリートやアスファルトは足への衝撃が大きい。
それに思ったよりも遠く感じる、1mile以上あるだろうか。
やっと着いたGroceryはSafeway、いつものおなじみだ。

昨日考えた通り、ここで食料を大量買いしてCascade Locksの街に送る。
そしてカスケイドロックスの街からワシントン州の各地へセパレートに送る。
僕が普段夕食にしているものが手に入らないかもしれないからだ。
別に食べられれば何でも良いのだが、ここまで来て変えたく無い気持ちも強い。
まあ、やると決めたのだから、やってみよう。
Meal Cornerでサンドイッチとさくさくのチキンを買い、簡単な昼食としよう。
しかし、意外に大きいチキン3ピースのお陰でサンドウィッチには辿りつかない。

行きと違い重くなったバックパックが肩に重い。
余計にモーテルまでの距離が長く感じられる。
途中休憩も兼ねて、行きがけに見た軍放出品の店に寄ってみる。
アメリカに何度か来ているので、こういった店が珍しいわけではない。
しかし、今まで見たことの無いような珍しいものが多い店だ。
その中でも目を引く大きなテントステイクにはびっくり。
いくつも欲しいものがあり、日本に持って帰りたいと思う。
けれど、今回はHoldだ。
次に来る時の楽しみにしておこう。

昨日行った安売りグロセリーとファーマシーでCardboard Boxをもらう。
モーテルで、カスケイドロックスに送る荷物の仕分けをする。
今日は細かい仕分けが無いのでまだ楽な方だろう。

夕食は近くのChinese Restaurant へ行こう。
チャーリーがいた時なら2人でのりのりで飯を食いに行ったものだろう。
寂しくも懐かしくもある。
僕の相棒は元気に歩いているだろうか。
また辛くて泣いていないだろうか。
そりゃ自分のことだ、と自分につっこみをいれる。

Chinese Hong Kongは名前がストレート過ぎて怪しそう。
しかし、食べた料理は予想以上の味とボリュームで大満足だ。
昼にはブッフェがあるらしい。
それは失敗した。
明日には出てしまうのが残念でならない。

モーテルのフロントでコンピューターを使わせてもらう。
少しだけ日本の情報を確認する。
それ以外にはPackraftという遊びをチェック。
ロスの友人に吹き込まれてからというもの、気になってしかたない。
最近円高が進み、今は90円台に突入。
買い物欲が出て来て困ってしまう。
Alpaca raft。
実際どうゆうものなのだろうか。
しかし、いろいろな可能性の感じる遊びだ。
買っちゃおうかなぁ〜。

まったく、遊びにどん欲な自分に呆れる。
妻を放っておいてアメリカを歩いているのに、もう次の遊びを考えている。

今日は明日に備えて早く寝よう。
もう一日ゆっくりしたいところだが、今は踏ん張りどころだ。
今日一日でずいぶん身体も脚も楽になっている
少しペースをおさえてゆっくり行こうぜ。

Take it easy, Feel so happy.
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by hikersdepot | 2012-09-26 13:53 | PCT 2010 by Turtle
Shelter Cove Resort,OR to Bend,OR via Elk Lake/ Day122–123/Hiking Day96-97/1916.4mi-1962.0mi/45.6mi
8/21 (Sat) Hiking Day96/ 27mi/ 6:30am- 8:00am, 9:00am-7:30pm (12:00) /NB 1943mi
“Take a Trail Angel”

今日はWillamette Pass のある、HWY58でTrail Angel と待ち合わせしている。
いつも通りの時間に起きて準備をする。
空は薄曇りだが、今日も天気は悪くなさそうだ。
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8:00amの待ち合わせには十分間に合うのだが、気が急いてしまう。
細い里の道を進む。
上から見るElk Lake。
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少し急な登りの後、一気に下り、7:30amにはHwyに到着する。
だいぶ時間があるが、周辺には何も無い。

道路の向かい側にはPCTサインがある。
その近くには何かの建物が見える。
近づいて行くと、それは大きな倉庫のようなものだ。
そして駐車してある車がちらりと見える。
きっとTrail Head なのだろう。
すると、このPCTはTHにぶつかりそうだ。
そう考え歩いて行くとやはりTHに出る。
一応この辺りで待ち合わせなのだがまだ来ていないようだ。
地面に座りこみ朝の食事をしながら待つ。

8:00amに時間が近づく。
HWY沿いに出て待っていると一台の車が近づいてくる。
その車に乗っているのは結構年配の男性だ。
まさか違うだろうと思ったが、車は僕の目の前で止まる。
その車にはPCTサインが付いている、間違いない。
“わざわざありがとう”
“ああ、構わないよ。さあ、行こう”彼は笑う。

車はCrescent Lake という小さな町へと走る。
彼の名前はLloyd Gust。
見た目も歳をとっているが、耳も遠いらしい。
こんな遠くまで来てもらってしまい申し訳ない。
良く聞けば、彼はBend という街に住んでいて、ここから77miもあるようだ。
しかもこの先にあるElk Lake からBendに行く方が簡単らしい。
そこまでなら十分燃料も保っただろう。
知らなかったとはいえ、ほんとうに申し訳ないと思う。

彼の車に乗ったハイカーが書くレジスターがあり、僕も記入する。
そこには今は会うことのできないほど離れたハイカーの名前が書いてある。
しかし、最近も知っているハイカーがこの車に乗っている様だ。

すぐに車はCrescent Lake に到着。
町の中心はここから離れているのだろうか、ほとんど何もない。
あるのは一軒のMotel とHardware とGas Station とStore が一緒になった店だ。
その中にHeet が売っている。
面白いお店で多種多様なものを売っている。
周辺にお店が少ないからだろう。
きっと要望に応えているうちにこうなってしまったのだ。
他にHot Meal も売っているので、せっかくだから頂いていくことにする。
ロイドは急いでいるようなので、さっと終わらせてTHに戻ろう。

“君は日本人なのかい?”ロイドが僕に尋ねる。
“うん。そうだよ”
彼は若い頃日本の駐屯地にいたらしい。
70歳を過ぎているようだから、50年位前のことだろうか。
どこにいたのか尋ねると、横浜、に居たという。
僕が生まれるずっと前にこの人は日本に来たことがあって、それを考えると歴史を感じる。
そしてこの人はなぜトレイルエンジェルになったのか。

“Bendに来たらいいよ”
彼は僕が膝を痛めていることを知って、そう勧めてくる。
“そうしようかな”
膝の調子は決して芳しく無い。
休むことでしかこの傷みを治すことはできないのだろう。
それにこの先のことを考えるとサポーターも欲しいところだ。

THに到着し、荷物を下ろす。
ロイドに感謝を伝えたあと、Bendに行くよ、と告げる。
彼は笑顔で、待っているよ、と言う。
Bend はトレイルから離れているので、またロイドに迎えに来てもらわなければいけない。
でも、Elk LakeとBend間であれば30分ほどだという。
Elk Lake には明後日には着くよ、ロイドはそう言って去って行く。
でも、地図で距離を計算すると、到着するのは明後日では無く明日だ。
ここから45mi、十分着けてしまう。
なにはともあれ今日と明日を無理の無いように歩こう。
その後のことはそれから考えれば良いのだ。

THを9:00amに出られたのはありがたい。
トレイルは細く山肌を回り込むように登る。
まるで日本の山の登り初めのよう。
トレイル沿いの木にくくり付けられたクロスカントリースキーのマークがある。
冬になればここはクロスカントリーコースにもなるらしい。
楽しそうだし、素晴らしいことだ。
この遊びの広さ、文化の広さは日本には無い。
日本の文化は素晴らしいものがたくさんある。
しかし、こと遊びに関してはあまりに貧困だ。

少し平らな場所に出てくると目の前には綺麗な池が広がる。
平でキャンプに適した場所が多い。池には釣りをしに来ている人がいる。
THからこの距離ならOne Day でも可能だろう。
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日本では山の中の池で釣りする自由なんて無い。
なにもかも金と商業だ。
商魂逞しいのは悪いことではないのかも知れないが、ほどほどでよい。
Lower Rosary を過ぎると、Middle、North と続く。
Middleにはキャンプしている家族もいる。
今日のトレイルは水が豊富すぎる場所で池の連続だ。
くねくねと大きな山のリムに沿って北に進む。

再び平坦な森の中に戻ってくる。
しばらくはこの中を歩いて行かなければならないようだ。
途中で水を汲む為に少しトレイルをはずれBobby Lakeへと行く。
木にはなにかの印がテープで付けてある。
何なのか良く分からない。
ここにもキャンプしているハイカーがいる。
この辺りはずいぶん人気なのだな。
季節も良い時だからだろうか。

トレイルに戻り落ち葉の森に囲まれた平坦な道を進んで行く。
本当に平坦で何も、なんにも特徴が無い。
すると後ろから声をかけられる、全然気づかなかったのだがトレイルランナーだ。
すると次から次へとやってくる。
みんなゼッケンを着けているのだからきっと大会なのだろう。
それでも歩みを止めるのは嫌なので、最低限だけ避けてなるべく歩き続ける。
その姿からするとトップ集団の様で、彼らをやり過ごした後はしばらく平穏だ。

よく考えてみれば、今日は土曜日、週末だ。
だからハイカーやキャンパーも多く、トレイルランニングの大会も開かれているのだ。
全てに合点がいく。

少し登り始める。
また後ろからトレイルランナーが追いついてくる。
今度は道が細いので完全に避けてやり過ごす。
人の話し声が聞こえて、カーブを曲がるとそこはエイドステーションだ。
この大会の主催者なのだろうが、なぜか仮装して盛り上げている。
ハロウィーンには早過ぎるだろう。
とても美味しそうなものがたくさん並んでいるが、さすがにもらえないだろう。
そうして通りすぎようとすると“君もどう?”とアイスクリームを差し出される。
っていうか、アイスクリームがエイドにあることが驚きだ。
“でも、ぼくは”そう言おうとすると“気にしないで!”と笑顔をくれる。
“ありがとう”
応援の人達と同じように腰を下ろす。
それはフルーツシャーベットで、本当に美味しい。
今まで食べたことが無いくらいだ。

それ以外にもエイドにはあって、そのどれも食べて良いという。
“あなたはPCTハイカーなの?”と一人の女性が僕に尋ねる。
はい、と答えると決まって言われるのが“By yourself ?”
そうです、と答えれば決まってアメリカ人らしく驚く。
“じゃあ、たくさん食べなさい。あなたには必要よ”
そのお言葉に甘えてじゃんじゃん食べてしまおう、嫌な顔されない程度に。
まさかの展開だったが、なんてハイカーに対して優しくておおらかなのだろう。
フルーツや大好物のコーラもいただく。

すっかりお腹いっぱいになって再出発。
本当にありがとう、感謝の気持ちでいっぱいだ。
さあ、これからさらに北を目指そう。
ここからはトレイルランニングのコースを外れる。

幸運だったな、と思う。
もし昨日燃料が売っていてすぐに発っていたら今日のこの出会いは無い。
そうだ、これで良いじゃないか。
人の波にもまれ、流されるのも悪く無い。
自分の思い通りになることなんて、この世にほとんど無いんだから。
だったらその偶然と必然を楽しんじゃったほうが勝ちだ。

途中で見かけた植物。
日本の銀龍草の仲間なのだろう。
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Charlton Lake で遅い昼休み。
エイドステーションでたくさん食べたのでお腹が減らなかった。
この湖にも家族連れのキャンパーがいてBBQの準備をしている。
彼らの邪魔にならないところに腰を下ろして湖を見ながら一休み。
少し空は雲が多く、風が少し肌寒い。
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もう一踏ん張り歩こう。
時間は押していているが、焦らずに進む。
釣り竿を脇に刺した大きなバックパックを背負ったハイカーとすれ違う。
本当に今日はたくさんの人を見かける。
オレゴンのアウトドア活動が盛んなこともあるだろう。

地図を見ると、この辺りは中小の池がたくさん点在している。
大きく見れば湿地と言っても良いのかも知れないくらいだ。
森を抜ければ池があり、また森の中に入って行く。
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7時を過ぎてぐっと薄暗さを増す。
雲が多いせいもあるのだろう。
細い道をくねくねと進んで行く。
また池が見えてくる、Brahma Lakeのようだ。
今日はここでキャンプにしよう。
ちょうど湖畔には開けたスペースがあり、良く人に使われている様子。
先に着いていた犬連れのハイカーに挨拶をする。
できれば、迷惑をかけないように少し離れたかったが、他に良い場所を見つけられない。
それに、探す元気もあまり残っていない。

空気がとても冷たい。
それに引き換え、池の水は温く感じる。
小さいがとても気持ちの良い池だ。
ここでのんびり一日過ごせたらどんなに楽しいだろうか。
またいつか来られたら良いな。


8/22 (Sun) Hiking Day97/ 20mi/ 6:30am- 3:30pm (9:00) /NB 1962mi
“Lloyd, Again”

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寒い。
久しぶりに一桁に気温が下がっている。
だいたい、40°F(5℃)くらいだ。
北に上がって来ているだけあって、いよいよ寒さが来たのか。
いやいや、それにはまだ早すぎる気もするが。
考えてみれば、South California は毎日が大きい寒暖差だ。

今日は朝から身体が重くて、思うように動いていない。
気持ちは進み、身体はブレーキがかかる。
これは気持ちの問題だけなのか、それとも本当に疲労なのか。

今日も小さな池や湿地がたくさんあるトレイルを北に歩く。
地図で見ても無数の池があるのがわかる。
細かく複雑な地形と、地質が関係しているのだろうか。
アップダウンが細かく、しかしリズム感があって歩いていて楽しい。

ところが、脚の調子は芳しく無い。
膝の痛みはもちろんだが、足首にも重さを感じている。
トレイルが整備されていて歩きやすいことがせめてもの救いだ。

今日もたくさんのAnglers を見かける。
これだけ場所が選べるのだから、きっと楽しいだろう。
森が深く、美しい。

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午後になり、開けた森林火災の跡地に出る。
道も平坦になり、地面は土から砂状に代わり、砂漠の雰囲気を呈する。
これだけ水気があるような土地ですら、アメリカの森林火災の多さは空気の乾燥を表している。
ここを抜けるとすぐに分岐に当たる。
そして西にトレイルを下るとElk Lakeがある。

地図を見ればそこそこの大きさの湖だということはわかるのだがどんなところだろう。
良く整備されたトレイルを下りると舗装道路へとぶつかる。
そこを重力にまかせてだらりと下る。
大きな道路に出たら北に行けばすぐにElk Lakeの看板が見える。
入ろうとしたら一人のハイカーとすれ違う。
“もしかしてPCTハイカーかい?”
そうだよ、と答えると彼はジュースを僕にくれる。
“きっと君には必要だろ”
否定の仕様がないくらい事実だ。

Shelter CoveかVVRか、なんて考えていたが、それよりもだいぶ立派な規模だ。
車も、平日にも関わらず、たくさん駐車しており、その人気が伺える。
最近流行のPaddle boarding もできるようで、楽しそうに遊んでいる。
コテージやRVキャンプもあるようだ。
“さて、どうしたものか”独り言ちる。
中心部にはレストランと小さなストアを兼ねたセンターハウスがある。
ここでのアクティビティの中心でリザーブもここでするようだ。
中に入るとアイスクリームショップもあるしこれ十分暇が潰せそうだ。

まずはLloydに電話する為に公衆電話の場所を聞く。
フロントにいる男性は“公衆電話は無いけど、この電話を有料で使える”と言う。
早速ロイドに電話をする。
昨日会ったばかりの僕からまた電話が来ることを驚いているのだろうか。
ロイドは快く僕を受け入れてくれると言う。
しかし、到着までには1時間くらい待ってくれという。

次にすることはミルクシェイクかアイスクリームかの選択だ。
これはとても大きな悩みだ。
シェイクの甘くさっぱりとした感じも捨て難いが、アイスのしっかりとした食べ応えも悪く無い。
どちらも好きなものだけに、しばらく店内を見渡し悩む。
映画に良く出てくるウッディでスタンダードな田舎のレストラン。
一杯飲めるカウンターもある。
ボリュームも多いのだろうが、リゾートプライスになっているようだ。
それは、アイスクリームにしても同じこと。

結局、大好きなChoco doughのアイスクリームにする。
外に出て、涼しい風と陽射しの下、腰をかけてのんびりする。
トイレに行ったり、一服したりと時間をつぶす。

のんびりしていると、さっきジュースをくれた男性がこちらに来て僕に声をかける。
“良かったら、Bend まで行くかい?”
僕が待っているのを知って言ってくれるが、Lloydを待つ。

Lloydは結局1時間もかからずに迎えに来てくれる。
昨日見たばかりのPCTエンブレムの付いた白いセダンだ。
助手席には髭もじゃの若い男性が座っている。
間違いなくPCTハイカーなのだろう。

良く来たね、そうLloydは声をかけてくれる。
車は一路Bend へ向かう。
どのくらいの距離があるのかもわからない。
森の中の道路をおそらく東に進んでいるのだろう。
綺麗な山が見えてくるが、きっとあれがThree Sistersだろう。
周りの景色は気づくと建物が増えて人工物の森だ。
同乗のハイカーはStick。

それにしても大きな家も多いし、やたらと綺麗にまとまっている。
特にこのエリアだけかも知れないが、裕福な人の多い街なのだろう。

Lloydは一軒のモーテルへと向かう。
名前はCascade Lodge Motel。
そこはLloydの知り合いが経営していて斡旋する代わりにPCTハイカーは安く泊まれる。
ありがたい。
フロントには無料で使うことのできるコンピューターも備えられている。
結局ここでゼロデイを取ることにする。

Stickはお金を節約する為にロイドの家に滞在しているらしい。
他のハイカーも既にここに滞在中だという。
スティックの案内で彼らの泊まっている部屋に行くと懐かしい顔がずらり。
General Lee、Richard Wizard、Daffy、AxellaのチームMegatexだ。
広い部屋に4人で滞在しているのだが、臭い。
ハイカーが4人集まれば、その道具から放たれる臭いはなかなかのものだ。
ひとしきり話をして部屋に戻る。

スティックは別の用事で行ってしまったロイドを待っている。
シャワーを浴びてさっぱりした後は買い物に出かける。
モーテルのすぐ近くには安売りのグロセリーとファーマシーがある。
そのファーマシーでは日本のサロンパスを発見!
それと膝蓋骨を安定させるサポーターを買う。
出費はかさむがしかたない。

ワシントンに入ってからの食料事情を考えて、明日はここで買い出しをすることに。
動くのは明日にして、今日はゆっくりと休む。
夕食に出ようと思ったが、近くのファーストフードで済ませる。
Abby’s という薄切りの牛肉をハンバーガーみたいにしたのが特徴の店だ。
味は可も無く、不可も無く。
あとはHuge Pack のミニチョコドーナツを貪り、コーラで流し込むだけだ。
まあ、これだけでざっと1500kcalといったところか。
やや少なめだが仕方ない。

膝と足首を冷やしながらTVを見て夜更かし。
あぁ、欲望のまま生きる僕はなんて愚か者、いや幸せ者だろうか。
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by hikersdepot | 2012-09-12 23:56 | PCT 2010 by Turtle
Mazama Village, OR to Shelter Cove Resort, OR/Day 119–121/Hiking Day 93–95/1833.6–1916.4mi/82.8mi
8/18(Wed) Hiking Day93/ 31mi/ 6:30am- 8:15pm (13:45) /NB 1865mi
“Crater Lake”

時計の音で目覚める。
テント内は久しぶりにすごい結露だ。
昨日の雨と寒さのせいだろう。
気温は5℃以下だ。

HWY62をいつもよりも少し早くスタート。
Crater Lake のリムを目指す。
沢沿いの急斜面をジグザグに登って行く。
空腹をこらえ朝食を食べずに一気にリムまで登りきる。

登りきると目の前には美しい景色が飛び込んでくる。
これが、OregonのシンボルでもあるCrater Lake だ。

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大きな大きな火山湖で、その美しさはアメリカ国内でも有名。
25セントのステイトコインもオレゴンはクレイターレイクが描かれる。
東の方にはCrater Rim Village がある。
ここはクレイターレイクを一望できるホテルもある。
マザマビレッジよりは格上のレストランもあるようだ。
スナックが食べられるデリがあるのだがまだ開いていないようだ。

ここからが水無しの区間になるためここから大量に水を持つ。
水場の位置を確認してから、しばし考える。
時間もないのでこのまま進んだ方が良いのだろう。
ここで朝食を食べることを計画に織り込んでいたが、デリはまだ開かない。
ちょっと興味もあり、ホテルのレストランを覗いてみることにする。

正直場違いなほど綺麗なホテルだ。
宿泊客も朝からずいぶん綺麗にまとめている。
キャンプ場メインのマザマビレッジとは大違いだ。
メニューだけ見せてもらおうと入り口に近づいて行く。
値段はやや高いものの、法外ではない。

受付の女性は場違いな僕の格好も気にせずに笑顔で応対してくれる。
露骨に顔にでないだけでもしっかりした教育がされているのがわかる。
それが決め手となり、僕はレストランのテーブルにつく。

パワーを蓄える為に朝から分厚いハムを頂く。
それと卵の組み合わせは定番の朝食だ。
しかし、味がうまい。
高いだけではなく、食材の良さを感じる旨さ。
そして秀逸だったのはイチゴジャムだ。
どうやらここのホテルの手作りらしいのだが。
もしこれが市販品であるのなら、ちょっと常識外れの美味さだ。

大満足でレストランをでる。
時間は1時間くらい経過している。
ゆっくり休憩したことを考えれば、意外とスムーズ。
料理が出てくるのも早かったし、もしかしたら気を使ってくれたのかも知れない。

腹がいっぱいなら、いつも以上に動ける。
それはいままでの経験でわかっている。
さあ、長丁場。
少しの遅れもあるがきっと取り戻せる。
スタートだ。
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Rimの裾野の森。
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Rim歩きは楽しい。
Crater Lakeの景色は本当に美しく、写真を撮るせいでなかなか先へ進めない。
所々Scenic View Pointがあり、そこには駐車場もある為、人が多い。
しかし、せっかく来ただけに見逃せず、僕もすっかり観光客だ。
リムだけにアップダウンが激しく、重い荷物に合わさり疲労が溜まる。
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実は本来このリムはPCTでは無い。
リムに上がる手前から道が別れているのだ。
しかし、そこの道の景色はいまいちで、ほとんどのハイカーがリムを歩く。
本来のPCTはリムよりもずっと下をトラバースして行くだけ。
せっかくこれほどの景色と素晴らしいトレイルがあるのになぜだろう。
公式のガイドブックでさえこちらを歩くことを紹介している。
また、道標にはどちらもPCTとして書かれているのだ。

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久々のNipple。
火山帯に良くある形なのだろう。
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やっとリムから離れて行く。
これでハイキングに集中できるというものだ。
休憩を挟み、そこから一気にHWYを目指し歩く。
道はずっと平坦で、やや下り気味だ。
二つに別れていたPCTも一つに戻り進む。
あまりにも変わらない景色に今どこにいるのか正しいのか不安になるほどのトレイル。
ずっと森の中を進んで行く。
途中ではPCTをメンテナンスしている人達にも出会う。
一生懸命根っこを抜いたり、石をどかしたりしてくれている。
本当に感謝の気持ちしかない。

HWY138に到着。
休憩から12miを一気に歩き通しだ。
足はすっかり砂埃で汚れている。
ここでやっと休憩。
メンテナンスの人達がいたのでトレイルマジックを期待するも不発。
疲れてはいたが、水もすっかり減り、食料も少し軽くなる。
腹ごしらえもしたので再び力を蓄えて出発。
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ここからは登りとなる。
後半で苦しいところだが、ここまで来たら自分のペースを保って歩こう。
クレイターレイクのリムからもよく見え特徴がある、Mt. Thielsen。
そこに向かって登り、山肌をトラバースして行く。
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斜度が緩いお陰で歩きやすく、大体登りは終わったようだ。
すると向こうから一人ハイカーがやってくる。
驚きを隠せない。
二度目の時は勘違いかと思ったが。三度目は間違えない。
彼とはS. Lake Tahoe手前、Seiad Valley 手前で会っている。はずだ。
思い切って声をかけてみる。
“こんにちは。僕は君に会うのは三度目だよ”
“そうだったかい?たしかに僕も君には見覚えがあるよ”
彼の名前はCarhop。
彼の背負っているパックは20Lほどしかない本当に小さなものだ。
どうやって歩いているか気になって聞いてみる。
Flip flop という方法でSoboハイクしNoboスルーハイクを目指している。
Flip flopは“パタパタ”という意味。
歩く時にパタパタ音がするのでビーチサンダルを言ったりもする。
とんぼ返りの意味も持つ。
要するに、行って帰って、を繰り返しながら進むのだ。

この方法はロングディスタンスハイキングにおいて、難しい区間を後回しにする為に使うことがある。
例えば雪が多くて技術に不安がある場合、そこを飛ばして先に進んでしまう。
そして雪が溶けた頃また戻って来て歩くのだ。
しかし、それは迂回の一方法で、それを繰り返しながら進むなんてびっくりだ。

聞いて納得。
どうりで何度も会うわけだ。
お互いに先を急ぐので、また会おうと約束し別れる。
太陽が西から当たり、Mt.シールセンが美しい。
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山肌の日陰にはまだ雪が残る。
今年の雪の多さが良く分かる。
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身体も疲れ果て、さすがに動きが鈍い。
陽もいい加減暮れ始める。
Rim Villageから26mi。
8:15pm、やっとTheilsen Creekに到着。
もう暗くて見えにくくなっているが、間近でみるMt.Theilsenの頂は雄々しい。
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冷たく綺麗な水を汲んで、キャンプサイトを探す。
考えたく無いので、ちょっと戻ったところの焚き火跡の近くにする。
やや斜めな地形も気にならないほど疲れている。
暗い中、自動的に動くからだがテントを立ててくれる。

昨日も遅い、今日も遅い。
寝不足と疲労の蓄積が心配だ。
今日は集中していたからか膝も足も悪く無い。
でも、一夜明けた明日はどうなっているのか。
時間はあっという間に過ぎて、就寝は11時になる。

次のShelter Coveまで約52mi。
どう歩いて行くかが難しい。
こんな時に誰か相棒がいれば。
今日も一人の夜。




8/19 (Thr) Hiking Day94/ 28mi/ 6:30am- 7:30pm (13:00) /NB 1893mi
“Reason”

寝不足の割には良い目覚めだ。
疲れすぎてのハイテンションでなければ良いが。
目覚めは良くても身体の動きは鈍い。
頭がぼうっとしている。
朝一のpoopも影響し、出発はいつもより遅くなる。

昨日見えにくかったMt. Thielsen の山頂。
やはり格好の良い形だ。
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これといった特徴もない森の中のトレイルをずっと歩く。
何も考えず歩くのではなく、一つ自分に課題を与えて歩く。
歩いている時は脳も活性化している気がするし、時間つぶしにもなる。
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景色も開けてなだらかな場所にでる。
気持ち良いハイキングだ。
黙々と歩いていてふと気づく。
そう言えば今日はOregon Washington の最高点を通るはず。
地図を見てみると、どうもこの辺りのようだが、もう過ぎてしまっているかも。
思った通り、見つけられないまま歩いて行く。

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今日は30miは歩かない、という変な決めごとをする。
ついつい一人だと止め時が見つからず無理をしがちだ。

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長い長い道のり、変化も少ないので余計にそう感じるのだろう。
森の中を辿るトレイルは、稜線へと上がって行く。
稜線に出ても標高が低く、木々に覆われている。
まるで奥多摩を歩いている気分になり、楽しい。
しかし、稜線沿いは水の補給が難しく、今日も水場が限られている。

Six Horse Springはトレイルから降りて行くのだが、大切な水場。
少し開けているのでキャンプもできる。
途中まではしっかりした道になっているが、水場の近くは急斜のオフトレイル。
出ている水の量も少なく、ほとんどが水たまり。
綺麗な水を探してさらに降りて行くと、沸き出す場所を見つける。

長い登り返しでPCTに戻る。
ここで、昼ご飯としよう。
誰も来る気配のないトレイルで一人くつろぐ。
少しずつだが出会うハイカーが減って来ているのを感じる。
そんなことを考えてうとうとしていると足音が。

昨日に続き驚きの出会いは、Freebirdだ。
Ashland手前で見失ってから消息知れず。
まさか後ろからとは思っても見なかった。
彼はMazama Village とRim Village の両方でくつろいでいたらしい。
Huiは知らないか尋ねると、一昨日一緒にいたらしい。
Rim の上であのストームに遭ったようだ。
昨日はThielsen Creek の上の方にいたらしい。
とても近くにいたのだ。
彼も僕が前にいて驚いているようだ。

次の水場はWindgo Passから降りて行かなければいけないようだ。
そうなるとまた時間ロスが考えられる。
Yogi’s ではウォーターキャッシュがあるかも、と書いてある。
Freebirdは期待しないほうが良いという。

じゃあお先、と僕は歩き出す。
Freebirdの歩き方はとても素敵だ。
彼の出発は3月だった聞く。
じっくり楽しみながらPCTを歩いているのだ。
急ぐ意味とは何なのか、歩く意味とは。
僕は問われているような気がする。

続く稜線を歩き続けて、Windigo Pass に到着する。
THになっているらしく看板が立っている。
何が書いてあるのかと思い見てみることにする。
すると、手書きのメモが張ってある。
そこには、ここから下のクリークは水がない、と書いてある。
どうやら心配事が当たってしまったらしい。
困ってしまったがどうしようも無い。
今ここでならキャンプする水もある。
消費を減らす為にも今日はここまでとして、明日長く歩こうか。
とりあえず腰を下ろす場所を探してTHの奥へ行く。
するとそこには人口的なものがある。
見るからにウォーターキャッシュだ。
久しぶりのトレイルマジックに喜ぶ。
そこには見覚えのある紙が張ってある。
しかし、それがどこで見たものか思い出せない。
念のため写真を撮っておこう。
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僕が食べているのに気づいたのか切り株の上にチップモンクが出てくる。
シエラ以来、久しぶりに見る。
標高は下がっているが、北上しているからだろうか。
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水を少しだけ分けてもらい安心して先に進む。
とはいえもうすぐ30mi歩いてしまうくらいだ。
そろそろキャンプ地を探そう。
今日はあまり急がずに歩いて来た為、意外に時間が遅い。
トレイルは稜線を辿りこの先一気に下る。
その手前が少しなだらかになっていそうなので、そこを目指して行く。
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結局、Passから6mi近く歩いてしまい、もう日暮れ。
トータルで28mi歩き、今日の終了とする。
あまり良いリズムではないのが気になる。
どこかで軌道修正しなければいけないと思う。
睡眠も足りていないので体力も回復しきらない。

倒木や下草が多く、あまり良いキャンプでは無い。
蚊も多いので、戦いながらの設営。
岩の近くに立てたせいで、地面にはステイクが刺しにくいが、経験で乗り切る。
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風が吹いている。
Freebirdを思い出す。
彼は3度目のPCT。
だからこそのあのペース楽しみなのだろうか。
それとも、もともとの違いなのだろうか。
僕は何の為に歩いて、何の為に急ぐのか。
答えは見つかるのだろうか。

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8/20 (Fri) Hiking Day95/ 24+1.4mi/ 6:30am- 4:15pm (9:45) /NB 1917mi
“Hiker Wave”

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眠い目覚め。
毎日続く寝不足にさすがに身体が堪え始める。
いつも通りの時間にスタートする。

脚の調子は悪く無い。
今日も急がず慌てずに進もう。
目的はWillamette Pass手前のShelter Cove Resortだ。
ここでは送った食料の補給のみで先に進む予定。
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まずは稜線の下りから始まる。
単調な道をただ下りて行く。
急な斜面だが大きくジグザグに降りて行くので歩きやすい。

突然木々の間から本当に真っ青な空が見える。
いつこんなに青くなったのかと驚くほど。
でも何か違和感がある。
よく見れば木々の間からなので空とくっついて見えた湖だとわかる。

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Summit Lake は下りて近くで見ても美しい湖だ。
風が無いせいか、湖面はまるで鏡のように輝いている。
その向こうには特徴のある山が見える。
今日これから向かう方にあるのだから、Diamond Peak だろうか。
湖の畔から見るのもまた綺麗だ。
キャンプサイトもある。
ジープロードがここまで来ているので、ハイカー以外もくるのだろう。
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今日はいつもより少し涼しい気がする。
その為だろうか、あまり水が欲しくならずに歩ける。
小さな池や沼が点在する森を抜けて行く。
標高が上がると岩が目立つようになる。
今朝見たDiamond Peak の麓に入って来たようだ。

所々山から流れる小さなクリークを越える。
どれも綺麗な水だから、あの湖も綺麗だったのだろう。
空気も澄んでいるせいか、今日はどの景色も綺麗に見える。
それに今日は景色の変化も多いからそう感じるのかも知れない。
振り返るとSummit Lake とその奥に見えるのはおそらくMt. Thielsenだろう。
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そして再び森の中。
まだ長いが、ここからはゆっくりと下りながら目的地へ向かう。
北を見ると雪を頂いたピークが見える。
二つしか見えないが距離や向きからいけばThree Sisters だろうか。
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あまり無理をせずにペースをコントロールして歩いて行く。
下から上がってくる人達が見える。
ハイカーではなく、その手には釣り竿を持っている。
この点在する池でも魚がいるらしい。
それを狙って来ているようだ。
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何人かの釣り人とすれ違いながら森をすり抜けて行く。
雰囲気が変わってくる。
おそらく人里が近いのだろう。
案の定、ジープロードがいくつも交錯してくる。
そして見当をつけて一気に山を下る。
わかりづらかったが道は線路を越えて湖に沿った道路まで続く。
そして道路沿いに東へ行けばShelter Coveへと到着だ。
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湖にあるいかにもアメリカな場所で、波止場にはたくさんの舟が泊まっている。
人もたくさんいて、どうやら今日はお祭りでもあったようだ。
コテージやキャンプ場もあるので、家族全員で楽しめるのだろう。
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中央付近には目立つ様に装飾されたセンターハウスがある。
そこはGeneral Storeも兼ねているようだ。
いつ抜かれたのかわからないが、Freebird が到着している。
彼はAlternate Routeを歩いて来たようだ。
そちらの方が少しだけ短いのだと言う。
彼はもう出発らしい。
時間は4:30pm。
日はまだ長いが、僕も早く動こう。


まずは食料パッケージを受け取ることに。
とても愛想の良い女性が応対してくれる。
彼女は今日もたくさん送られてくるハイカーのパッケージをてきぱきとさばいている。
軽く腹ごしらえにホットドッグとコーラをいただこう。

僕の前にはたくさんのハイカーが歩いている。
たまたまなのだが、同じようなペースで進むので一日単位で見ると集団なのだ。
そのような集団をHiker Waveという。
Hiker Wave の後は何も残らない可能性があるのだが、ストアはそれほどではない。
しかし、ふと気づく。
もうひとつ必要なのは、燃料のアルコールだ。
Yogi’s にはここに売っていると書いてある。
急いで確認してみるが、Heet が無い。
店の人に聞いてみるが、やはり無いと言う。
なんてことだ。これがHiker Waveなのか。
ということは街に下りる必要があるのだが、ここからそう近くは無い。
さっきの優しい女性は一人のトレイルエンジェルを紹介してくれる。
それは昨日のウォーターキャッシュを用意してくれている人だ。
Lloyd という名前のようだ。

どうしたものだろう。
考えていても何も動かない、まずトレイルエンジェルに電話だ。
しかし、電話には出てくれない。
もう何にしろできることからやろう。

いつものように大量のコインを両替してシャワーと洗濯だ。
シャワー棟と洗濯棟は表裏になっていて移動が少なく楽だった。
洗濯が終わる間地図を見て思いめぐらすが、何もアイデアが浮かばない。
今からヒッチハイクするにしても時間のロスが大きすぎるだろう。

またストアに戻り、もう一度トレイルエンジェルに電話する。
今度は繋がった。
正直電話は苦手だ。
対面でなら話すのもだいぶ慣れたが、電話だと相手の言葉が全く聞き取れない。
それでも掛けるしかない。
挨拶をして自分の状況を説明する。
僕が日本人で英語がそれほど得意でないことも伝える。
結果彼は明日僕をHWY58で拾ってくれて町に行くことに。
ここからCrescent の町までは車なら20分だが、歩くには遠すぎる。
ということは、今日はここでキャンプだ。

ストアに入り、今日キャンプしたいと話す。
彼女達は笑顔で受け入れてくれる。
バックパッカー用のサイトもあるのだが、さらにPCTレートで安くしてくれる。
彼女達の優しさに触れ、緊張していた心がほぐれる。

キャンプサイト奥まった場所で広く、でも誰もいない場所。
静かに寝られそうで、それは良さそうだ。
そこに今日の家を設営し、必要な荷物だけ持ってストアに戻る。
今度は夕食の時間だ。

その前に妻に電話することにする。
日本へ安くかける為のコーリングカード。
押す番号が多すぎて面倒だが、それも慣れてしまう。
彼女の声を聞いていたら、不覚にも涙が溢れてくる。
また遅くなってごめん、と言うと、何を今更、と笑われてしまう。
本当だ。
何を今更だ。
でも涙が止まらない。

今晩の食事。
ここで唯一の大きなソーセージのホットドッグ。
それと手作りのマフィン。
それからV8。
まあ、食べられれば何でも良いや。
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チャーリーと離れ一人、急ぎ旅を続けて来た緊張感。
そしてなぜ急ぐ必要があるのか。
楽しめていない自分。
つらいオレゴン。
こんなはずではなかったのに。
思うようになんていかない。
これもまた人生だ。
ここで少しブレイク。
良い時間にしよう。

こうして時間ができたことは良い。
ゆっくりと身体を休めることができる。
冷静に計画し直すと、急がなくても十分に9/23か24には着けるはず。
焦らず行こう。
Turtle。
それは自分らしく歩くこと。
もっと楽に楽しもう。
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by hikersdepot | 2012-09-04 00:08 | PCT 2010 by Turtle