South Lake Tahoe, CA to Sierra City, CA Day86 – 90 /Part1
7/16(Fri) Hiking Day 63 / 12mi /12:50pm-6:50pm (6:00) /NB 1108mi
“Start Out”

昨日の夜が遅かったチャーリーはなかなかすっきりとしない様子。
いつものことだがスロースタートだ。
昨夜の夕食が多かったので朝食はとらずに出発をするはずだった。
しかし、ほとんどジャーナルのアップに費やしたチャーリーと、
テレビに夢中で何も用意していなかったジョーは、これから荷物をまとめる。
この二人のパターンに少しは慣れているとはいえ、いらついてしまう。

結局ホテルを11時過ぎに出る。
予定では10時にトレイルヘッドだった。
まずはポストオフィスにチャーリーのバウンスボックスを出しに行く。
それ以外にも大切なものを僕は手に入れる必要があった。
折れたトレッキングポールの替えが届いているかドキドキだった。
もし今日届いていなかったら、次のPOに送ってもらう手配をしなければならなかった。
三度目のPO。受付の人達にもすっかり覚えられているようだ。
カウンターで僕の名前を告げて待っていると、奥から大きな筒がでてくる。
やったどうみても間違いなく僕の荷物だった。

ここまで一緒にやって来た日本からのトレッキングポールには申し訳なかったが新しいものと入れ替えることにする。
長いような短い付き合いだったけど、本当にありがとう。
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さあ、レンタカーを返して、と思ったらチャーリーから提案があるという。
今からブランチをしにデニーズに行くのはどうかな?
ここにきてもまだ余裕の発言。
たしかに時間は、正午の30分前になっている。
諦めの境地へと誘う、神からの試練か。
まあ、大げさな割に乗り気でデニーズへ向かう。

既に昼だが、ブレックファスト好きなので、パンケーキとリンクソーセージを食べる。
チャーリーとジョーは組み合わせが数種類あるトロピカルジュースを美味しそうに飲んでいた。
アメリカ人の食べ物は大概対応できるが、色が、無いな。
三人ともほくほく顔でお店を出る。

レンタカー会社へと車を返却し、特別サービスでトレイルヘッドへと戻る。
くねくねと山道を上がって行き、PCTのサインがある場所で降りる。
さあ、楽しいハイキングの時間だ。

三日前は車で行った、Echo Lake を目指す。
トレイルはPCTをつなぐ為にだけ作られたようで、面白みの無い。
30分位で湖が見えてくる。
一度Parking Lotに飛び出し、横切って下に降りると、ストアの目の前に出る。
この前はここでマウンテンゴートと話をした。

今日もハイカーがいる。
まさかの、Evanだ!!!
Noga達と一緒にここまで歩いて来たようだ。
彼女達はとてもグラマラスなままだ。
ただ、汚いハイカートラッシュだ。
ちなみに僕は、靴とシャツを新しくして、フレッシュハイカーだ。
エヴァンは綺麗好きで、毎日ハイクが終わると隅々まで体を拭く、クリーンハイカー。
相変わらずなのかと訪ねると、ノガ達はあきれた顔をして、“そうなの”と答える。
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チャーリーとジョーも遅れて到着する。
みんなで再会を喜ぶ。
チャーリーとエヴァンは、asics(英語ではアシックスでは無く、エイシックス)のシューズのファンだ。
二人で互いの靴を褒め合っていて。おかしい。
ストアで、ソーダを買って飲みながらしばし歓談する。
それぞれの今までの流れを報告し合う、そしてこれから。

エヴァンとノガの友人はタイムリミットが近づいているらしい。
彼らは学生なので、休学をするのでなければ、学校に行かなければならない。
その期限は8月中旬。
PCTを完歩するのは、とても難しい。
彼らは体力もあるし、時間さえあれば、間違いなく歩ききることができる。
それなのに、やめなければいけないのだ。
僕も大幅に遅れている。
しかし、それでもBossの理解や家族、友人の応援があるからこそ続けられる。
この環境に改めて感謝をする。
本当にありがとう。

彼らともう一度会えるのかは分からない。会えない方が大きい。
しかし、いつかの再会を約束して別れる。
また、トレイルで会おう!
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ここの湖は観光と、湖畔にたくさんのコテージやサマーハウスがある。
PCTのトレイルだが、PCTハイカーがとても浮いた存在に見える。
湖に浮かぶ舟や遊ぶ人々を見ながらトレイルを歩いて行く。

久しぶりだからなのか、夜遊びが過ぎたせいか体の動きが鈍い。
眠気が取れずあくびが止まらない。
Lower、Upper とEcho Lake を過ぎて行く。
緩やかに登って行くので、気が入らない。
眠気が強くて足下がふらつく。
チャーリーとジョーに、どこかで寝ていくかも、と告げ二人は先に。
のんびりの二人は楽しそうに歩いていく。
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しばらくチャーリーと二人で歩くことに慣れていたので、ジョーが一緒でリズムが違う。
なんとなく落ち着かず、いらついてしまう。
ぼおっとしながらてくてく歩いていく。

だんだんと開けた景色になってくるとまた一つの湖が見える。
たくさんの小島が浮かんで、とても美しい景色だ。
Aloha Lake。
Tahoe Lake と同じく英語では無い言葉が付いている。
Tahoe は大きな湖を表すネイティブの言葉。
Alohaは親愛を表すハワイの言葉だ。

JMTで最も美しい湖の一つとして知られる、Thousand Island Lake よりも、
僕はこの湖の方が美しいと感じた。
何がそれほど心奮わすのだろうか。
その色、造形、コントラスト、大きさ、バランス。
そのどれもが胸に響いてくる。
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チャーリー&ジョーに追いつき、湖のほとりで休憩。
しばし、目をつむり、全身脱力して体を休ませる。
眠気を少しでも体から追い出すようにする。

湖の水はとても綺麗だ。
飲み水の補給をして先に進む。
道ははっきりしているもののところどころ雪がパッチで残っている。
キャンプしている家族を横目に湖に沿って進み、トレイルは一気に東向きへ。
緩やかにトレイルを下る。

池を通り過ぎ、二つ目の池“Susie Lake”のキャンプサイトを一つの目標としていたが、スペースはとても狭く、先客がいる。
少し立ち話をするが、蚊がすごく多くてじっとしていられない。

少しだけ登って標高を上げた先にGilmore Lake への分岐がある。
地図でも緩やかな地形で、キャンプサイトにちょうど良い平地もある。
だいぶ良い時間になった。今日はこの辺りが良い所だろう。

近くには水も流れているので適地だが、とても蚊が多い。
JMT区間では、雪の多さもあり、例年よりも蚊の発生がまだ遅かった。
ところが、ここに来て一気に蚊が出て来た。
この多さは、言葉でも写真でも伝わらない。
どうにかしようとするよりも諦めた方が良いと思わせてくれるほどの数だ。
闇雲に手を叩いても、必ず手のひらの中に黒い点を作れる。

とりあえず、ネットを被って幕を張る。
もう手慣れたもので、体が勝手に動いてくれる。
水汲みに行くと、ふた張りテントがあった。
キィウィ達だ。
水はとても綺麗だ。ここはまだSierra Range と考えられ、雪解け水が美しい。
しかし、のんびり水を汲んでもいられない。次々と蚊が襲ってくる。
気づいた時には2、3カ所刺されていた。

太陽の残り火があるうちに食事をして横になる。
ジョーはこの蚊の多さの中でもカーボーイキャンプだ。脱帽。

今日も予定通りには行かなかったが、まあこんなものだろう。
スタートが遅い割に良くがんばったと言いたい。

あたたかな風が吹く。
本格的な夏が訪れる。

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7/17(Sat) Hiking Day 64 / 23mi /7:00am-6:30pm (11:30) /NB 1131mi
“Mosquito Forest”

朝から、蚊、蚊、蚊、蚊、蚊。
逃げるように撤収して歩き出す。
少しゆっくりスタートだが、それでも二人より先行して出発だ。

そんなに長くは無いが、しょっぱなからパスへの登りだ。
トラバースしながら標高を上げ、途中からはスイッチバックになる。
所々雪のパッチがあるものの、そんなことじゃ、もう、驚きもしない。

すぐ二人が追いついてくるかと思っていたが、一人でピークに到着。
開けた平らな台地でとても気持ちがよい所だ。
風が抜けて気持が良い。
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アメリカではより安全な場所にキャンプするのが当然だが、
日本では稜線にキャンプ場を作りたがる。
きっとここなんかは日本人にとっては良い場所なのだろう。

朝のトイレをゆっくりと済ました後、ジョーが到着。
チャーリーはちょっと遅れて到着。
二人ともPoop Time を取っていたらしい。
丸太に腰をかけてのんびりと風を受ける。

道は下りになり標高をぐっと落とす。
キィウィ達を追い越していく。
Dicks Lake に近づき、池を回って進むと、
前方にテントとハイカーの姿が見える。
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と、チャーリーの大きい声が聞こえる。
その先には、マウンテンゴートがいるではないか。
びっくりだ!
つい先日、三日前、もうリタイアすると言っていた、あの彼だ。
一緒にいるのは初めて会ったハイカーでカップルの様だ。
彼は先日会った後。街に降りてとりあえず頭を冷やそうと思ったようだ。
その時に知り合ったのが彼らだ。
男性の方が膝を痛めてしまい、あまり長く歩くことができないと言う。
だからこそ、もう一度行ける所まで、のんびりと歩いてみようと思ったらしい。
マウンテンゴートは仕事がある訳でもなく、時間はあるのだ。
ゆっくりでものんびりでも、最後まで歩いて欲しいと思う。

緩やかな森林のトレイルを歩いていく、
道はアップダウンも少なく、歩きやすい。
いくつかの池の間を通り過ぎていき登りになっていく。

遅い朝食を食べるため丸太にもたれて休憩。
マウンテンゴート達が抜いていく。

今日も夏の暑さは続く。
シャツとハーフパンツで歩きたいが、ままならない。
今日は本当に蚊が多い。
歩いていても刺されてしまう。
アメリカの蚊は突進して来て、運良くつかまれた蚊は場所を選ばず刺す。
虫除け剤で足や腕を防げば、首裏や肩や肘を狙う。
そこをまた防げば、頭や手の甲、指だって狙う。
せめてウィンドシャツとロングパンツで防ぐことにする。

緩やかな坂を上りきったハイポイントで休憩をする。
マウンテンゴート達も離れた所で休憩している。
キィウィ達も追いついて来た。

今日は大きな山場も無く、登って緩やか、下って緩やか。
退屈と言えば退屈だし、快適と言えば快適だ。
坂を下りきった所にあるRichardson Lakeは小さい池だ。
手前で三人のファミリーハイカーに出会う。
彼らをパスして池のほとりに降りる。
ここで水の補給をするつもりだったが、あまり綺麗では無い。
浄水をしないジョーにとっては致命的だ。
ここも蚊が多くて、落ち着いて休憩もままならない。
最低限の水の補給に留めて先のクリークまで行くことにする。

まだまだゆっくりと道は下っていき、クリークまで達する。
水の補給を済まして、先へと進む。
ここからは長い緩やかな登りになる。
昼食から大分時間も経ち、休憩が欲しくなった僕は明らかにペースダウン。
水を汲む二人より先行してゆっくり進むことにする。

途中ジープロードにぶつかるがここでニアミス。
Eric The Devil aka Eric The Black の地図ではジープロードをしばらく行くとある。
信用してはならないと知っていたのに、信じてしまった。
ジープロードを西へ、行けども、行けどもトレイルに復帰できない。
するとチャーリーの声が上の方からする。
オフトレイルを突っ切る元気は無く、来た道を戻る。
サインのある場所まで戻ってみると、確かに道が続いている。
地図のルートが正しいと思い込みすぎてしまった。

トレイルに戻り二人を追いかけるが、体力が続かない。
腹が減った。
止まろうにも、蚊が多くて立ち止まれば格好の餌食だ。
どこまでも蚊に追いかけられる。
さっと食料を補食し、すぐに歩き出す。

陽射しが暑い草原の中を上がって行く。
チャーリーもジョーもずっと先まで行ってしまったようだ。
ふと上部が開けた場所に着く。
Barker Pass。
そこはForest Highway で、ダートだが良く整備されている道路だ。
サウスレイクタホからも12miほどしか離れていない場所でトレイルヘッドにはトイレも。
その脇のベンチでチャーリーとジョーは待っていた。

ひとしきりEric への悪態をつき、補食し、人心地つく。
もう少し休憩したい僕はチャーリーを引き止めつつ休む。
とても心地よい風が吹き始めた。
夕暮れは近い。

このトレイルヘッドも十分キャンプしやすそうだったが、まだ先へ。
チャーリーにしては珍しく積極的に前に進む。
少しまだ登りが続くようだ。
Barker Pass の麓にはWild Sunflower が群生していて、美しい。
良くあるひまわりよりは小振りで背が低いが、僕は好きだ。
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すぐに平坦なトラバースに変わり、切れ落ちる細いトレイルを進む。
道は大きくえぐれ雪が残る沢状地は少し平らになっている。
両岸は急で、切り通しの様になっている。
ここから下は細く深い、North Fork Blackwood Creek。
その対岸側はキャンプに良さそうに見える。
一度沢に降りて、向かい側に登り返すと、開けた良いスペースがある。
今日はここまで。
遠くにはレイクタホが少しだけ見えている、素晴らしい場所だ。
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雪解けの冷たい水を汲み、今日の夕餉の時間となる。
携帯の電波が偶然にも入り、日本に写真を添付してメール。
気にもたれかかり、足を乾かしながら過ごす。
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ジョーの足の臭いは、ヤバい。
チャーリーもそう思うようだ。
ジョーも承知している。
しかし、すごく臭う。

チャーリーとジョーからの提案。
明日は27mi、歩きたいと言う。
なぜなら、あと27mi でDonner Pass に着くからだ。
Donner Passには夏期は週末のみオープンするレストランがある。
もしくはそこからトレイルエンジェルのPooh’s Corner に行ける。
そこにはダニエルがいるらしいのだ。
足を傷めていたダニエルもなんとかS.Lake Tahoe の街に来たが、
僕たちには追いつけないし、お金を使いたく無いので、
ヒッチハイクでトラッキーの街へ行き、Pooh’s Corner で療養滞在中なのだという。
しかし、27mi という長さは歩いたことも無く、かなりのアップダウンがあるN.Cal では辛い。
加えて、トレイルエンジェルにも良し悪しがあり、面倒なことも多いのだ。
正直、気が進まなかった。

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今日は一日蚊に悩まされた。
しかし、ここは蚊も少なく、本当に良いキャンプ地だ。
景色も良いし、この雰囲気が素晴らしい。
きっと忘れられない場所になるだろう。

星が綺麗にまたたく。
暖かい夜だ。


- "easy" Turtle
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by hikersdepot | 2011-09-27 15:43 | PCT 2010 by Turtle


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