Lone Pine, CA Day56-Day61 / 1 week "Zero" Part 2
6/16(wed) Day 57
"Confused"

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この日は振り回された。

朝には皆が出ていった。
街をブラブラしても限界があり直ぐに尽きてしまう。
Bishop はここからバスで一時間半位北に行った街でローンパインよりも大きい。本数は1日四本位。
行きたかったが、トーマスというトレイルエンジェルが連れて行ってくれると言うので待つことに。

トーマスというトレイルエンジェルはなかなかのクセ者。
しかしエヴァンは彼の影響を強く受けたようだ。
トーマスはPCTスルーハイカーでも無く、PCTA会員でも無い、それは良いにしても妙にハイカーの中に入りたがる。

今日はジョーの退院の日でトーマスが車を出してくれた。
好い人ではあるんだろう、が。その後トーマスは失踪。
エヴァンが度々連絡をとってくれたが、その度何時ごろだとか、行く行くと言い、結局来なかった。

ジョーは疲れていて良く寝ていた。
彼はこれから一週間位で抜糸となる。それまでここから通院だ。

ホステルのオーナーはとても良い人で、ダニエルの話を聞いてここの長期滞在を了解してくれた。
当然タダでは無い。
条件はダニエルが働くこと。
怪我をした弟のために健気だ。でも笑ってしまった。ダニエルもはにかんでいた。

その夜はとりあえずジョーの退院祝いとする。ちょっとがんばって僕のおごりで、3人で食事をしに行った。
一応、ジョーとは一回り違うから年上としての見栄かな。
レストランでは、Ben、Fog、Daffy と再開した。


6/17(thr)
"Travelling"

この日の朝、ダニエルは仕事に出かける。
僕はバスに乗ってBishop へ行く。
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途中、Independence の街を通り、Eastern Sierra を眺めながら北上する。
バスはLocoの大事な足だ。
特に都心部ではない地域の車を持たない貧困層にとっては無くてはならないものだ。
採算に見合わないような状況にもかかわらず運行するのはそれが理由だろう。
日本でも同じだ。

その貴重な足は砂漠に突如現れる街のVons というGrocery の前で下車する。
ここを街の端としメインストリートは0.8miほどの距離だが、店の種類や豊富さから見るとそれなりの規模の街なのだろう。
モーテルやレストラン、ファーストフードが立ち並ぶ街を眺めながら歩く。

中心部には公園があり奥にはパブリックプールがあるようだ。
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家族連れが多く穏やかな雰囲気だ。
この街はアウトドアを楽しむ人にとって良い中継地点なのだろう。
あとで知ったことだが、ボルダリングの有名なスポットも近くにあるらしい。

数件のSports Shop (Fishing やHuntingのお店のこともいいます) 、アウトドアショップも三軒ある。
その内の一軒はMammoth Mountain Supply といい、Mammoth Lakes という街に本店を持つ店で、アウトドアギアのリサイクルショップのようなこともしている。
長期滞在を決めた僕にはちょうど良い、$3のTシャツと頭の寒さが気になるシエラにプラスできる$5のパタゴニアのフリースキャップを手に入れる。
一人のんびり、旅を満喫。今日の僕はただの旅行者だ。

帰りのバスを待っている時に声をかけてきた青年は、PCTハイカーか、と尋ねてきた。
彼はマウンテンバイクを楽しみにシエラの近くに良く行くという。
今年の山はホントに雪が多いらしい。
Mammoth Lakes はシエラの麓の街で夏はマウンテンバイク、冬はスキーが盛んだ。
例年5月には閉まるスキー場が、4th of July(アメリカ独立記念日)までは開く予定だという。
Reds Meadow(JMT・PCTともに要所)もまだ開いてないかもしれないと。

親切にいろいろ教えてくれた彼は山に遊びに行くためバスに乗って去った。
LONEPINE に戻る間は綺麗な夕景を見ることが出来た。
ローンパインのバス停はコミュニティセンター前。
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バス停にはダニエルが待っていた。どうしたのだろう。
帰りを待つほどの仲では?

突然角から現れたのは、Charlie Hyde、あのチャーリーだった!

あまりに驚いてしどろもどろになってしまった。ハグしてから落ち着いて顔を見る。
4日位 Behind だったが追いついたのだ。念のため昨日、チャーリーにメールをしておいた。
もし、Kearsarge Pass から降りて気づいてくれればとおもっていた。
Team KY、再結成だ。
なんだかとても希望がわく楽しい夜になった。
みんなでレストランに行くがテンションが高い!話は尽きない。

レストランの隣のスーベニアショップはネイティブやストーンのスピリチュアルショップ。
ネイティブの笛が置いてあり、ハイキングに最適な小型のものもある。
ダニエルが気になっているらしい。しかし、意外に高い。

ダニエルが吹く笛は相変わらず美しい。バイト代が出れば良いなぁ、と言っていた。
明日は早起きすることになった。レジャーをしに行くことになったのだ。さぁ楽しもう!


6/18(fri) Day 59
"Skiing in Summer"

すでに街は明るいが時間はまだ5:00am前。
チャーリーと二人バス停に向かう。今日は二人で遠出をして遊びに行く。
時間はたくさんあるがバスの時刻に合わせて動かなくてはならない。
一本逃せば帰って来れないからだ。

どこに向かうのかというと、Mammoth Lakes だ。
予定では、PCTを歩いて行けば、主要の街として多くのハイカーが立ち寄るリゾートタウンだ。
そこに先乗りしてしまうのはスキーをしに行く為だった。

2時間位の長旅だったが、景色がどんどん変わり、山の中に入っていく様が楽しかった。
いくつかの湖を過ぎると街に入る。
Mammoth Lakesは一年を通してレジャーを楽しめるリゾートタウンとして栄えている。
人口も多く、様々なお店が並んでいる。
街中は無料のシャトルバスで移動できる。

ダウンタウンからスキー場までは一旦"Village"というショッピングモールを兼ねたスキー場のベースになる街までシャトルに乗る。
雪がある時はスキー場からVillage まで滑って降りられるようだ。
運転手に訪ねると、スキーシーズンとサマーシーズンはVillage からのバスは出ているが、この時期はちょうど無いらしい。
確かにいつもならスキー場は閉じていて、マウンテンバイクやハイキングをするには雪が残り過ぎている季節だからだ。
となればPCTハイカーお得意のヒッチハイクだ。
はてさて捕まるや否や。

スキー場へ向かう道路に向かい、おもむろに親指を立てる。
一台目は通り過ぎ、二台目はキャンピングカーだ。
これは期待できないと次を見る。しかし車は止まった。まさかの幸運。

乗せてくれた彼は、30代?だろうか、スノーボードバムを楽しんでいるらしい。
今年は長い期間楽しめると喜んでいる。
PCTのことを知っていて、僕達を変わり者扱いだ。君もだろ、と言ってやりたい。

スキー場にはマンモスの像が。そのまんまだが分かりやすくて嫌いじゃない。
記念写真。
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アメリカのスキー人口は日本よりもはるかに多い。スキー場もPCT沿いにたくさん通過する。
盛んにおこなわれるポピュラーなスポーツなのに値段が高い!
日本と比べても3割位高いかもしれない。レンタル込みだともっとだ。
値段は見ない聞かないようにカードで支払いレシートも開かない様にした。
レンタルスキーにもクラスがあり、デモスキーのクラスにする。
チャーリーには、"僕は上手いが、しんは上手いのか?"と言われてしまう。
自慢できるほどでは無いが"もちろん"と答えておく。

日本とは違いバーコードを読み取りリフトに乗る。
いつもはわからないが、この時期にしてはかなりの雪があると思う。
何せ6月だ。

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リフトでなるべく上まで上がるとテンションも上がる。
まさかPCTハイキング中にスキーをするなんて思っていなかった。が、これもまた人生というもの。
楽しんだもの勝ちだ。

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日本と比べてもゲレンデ単体の広さはちょっと大きい位か。
ただ岩山や山全体の雰囲気がダイナミックでかっこいい。

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チャーリーはちょっと古いスタイルだが滑りは上手い。
こっちはカービングを生かした滑りを披露する。

懐かしいモノスキーを久しぶりに見る。
ジーンズにアロハ!カッコイイ!
あんな年の取り方をしたいなぁ。
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少し馴らしたところでオフピステに。
岩山の突端から伸びる広いスペースは汚れてはいるが滑り応えがある斜度。
荒れてて、場所によってはコブも大きい。
深呼吸してリラックス。
恐怖心をしまいドロップ。
なかなかの滑りだ。お互いに写真と動画を撮り合う。自己愛強し!?
全体の半分もゲレンデは開いてはいないが十分楽しめる。
さらにオフピステでは先を見失いながら進む。PCTハイカーに怖いものはない。
三時間位でお腹いっぱいに。

チャーリーはもう少し滑りたかったようだが、雪も腐ってきて、sticky になってきた。
引き時だ。
地元のスキーチームが練習をする姿は日本同様の光景だ。

スキーを終えた二人は外に出てVillage に戻る為にヒッチハイク。と、また直ぐに止まる。幸運だ。
スキー場関係者らしい人が乗せてくれた。

最近、Village 全体を再開発したらしく、レストランも他のショップも小綺麗だ。
こじゃれたメキシカンレストランで食事をするが、やはりメキシカンはどうも口に合わない。

ダウンタウンまで歩いて戻りポストオフィスに向かう。
もっと早くMammoth Lakes に着くつもりだったのでバウンスボックスを送っていたのだった。
それだけで無く日本から送ってもらった荷物もあり、ささやかながら妻からの誕生日プレゼントもあるようだ。

その後、Mammoth Mountain Supply の本店があるので覗いく。なかなかの品揃えだ。
クライミングとスキーが盛んなのだろう。品揃えの多くがクライミングに絡んでいた。
近くのベーカリーでチャーリーが買ったパイが美味しかった。二人でカロリー補給だ。
バスを待つ間マクドナルド前で寝転がり昼寝をする。
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帰りのバスの運転手とチャーリーが飲食でもめる。車内は駄目だの、行きは良かっただの。
どちらも大人気ない。

Bishop のバス停ではRocky Raccoon、Turbo 達と再開。
Whitney に向かうハイカーも二人乗っていた。
Lone Pineにバスで戻ったころには日暮れに。ジョーがバス停で待っていた。

らしい話だが、ダニエルが仕事が終わってからバスでBishop に行ったらしい、帰りのバスが無いのを承知で。
なんてことだ。次の日の仕事も出られないことになったようだ。
ホステルのオーナーさんにはお世話になっているというのに困った若者、バカモノだ。
Bishop で出会ったPCTハイカーの部屋に泊めてもらえるようだから、まだ良かった。

3人でチャイニーズレストランへ。台湾出身のシェフの作る料理は素晴らしく、"Empire Shrimp"はPCTでも一押しの一品だ。

1日たっぷり楽しんだ。
今日も元気でご飯が上手い!



6/19(sat) Day 60
"Kill Time"

Lone Pine には名物ともいえるレストランがある。
Breakfast とLunch だけの営業だが地元の人間でいつも賑やかだ。
Arabama Hills レストランは旨さだけでは無く、そのボリュームでPCTハイカーに人気だ。
なかなかチャンスが無く、初めて訪れた。

朝から賑やかな店内にはハイカーもちらほらといる。
その中の一人、Yellow Stone という女性ハイカーはKennedy Meadows でチャーリーと合ったらしい。
他にもソロの女性ハイカーに会う。
久しぶりのMountain Goat とFizzy は2日ほど前から街近くのキャンプ場に来ていたらしい。
話には聞いていたがなかなか会う機会が無かった。
彼らはキャンプ場を出たらしいが、今日トレイルに戻るのか明日かはっきりしなかった。

出てきた料理はこちらの想像を越えたボリューム。
PCTハイカーを驚かせるのだからなかなかだ。
ウェイトレスの"お姉さま"方はまるで下町の人の様にチャキチャキで、活気があって居心地が良い。
量もさることながら味も良い。
食べ終わる頃には胃ははち切れんばかりになっていた。

モーテルの前にはダニー、ファジーモンキーがトレイルに戻るため、トレイルエンジェルの車に
荷物を積んでいた。
久しぶりの再会だ。
だいたい会うハイカーは、シンはもっと前を歩いていただろ、と言う。
事情を説明するのにも慣れた。

トレイルエンジェルに明後日のことを頼み、みんなに挨拶して別れる。
チャーリーはウィペット(BDの簡易アイスアックス付きポール)が長いのでシャフトを切ると言ってハードウェアショップに金のこを探しに行く。
ここのハードウェアショップは面白いアウトドアアイテムも揃えていて楽しい。
チャーリーと話し合い、明後日の月曜日に出発を決めた。
ダニエルとジョーはおそらく水曜日か木曜日には出られそうだが、さすがにそこまでは待てなかった。
準備をしなければ。

昼頃にはダニエルも戻ってきた。
仕事をすっぽかしたにも関わらず、あっけらかんと武勇伝を語っている。

午後はいよいよ暇になる。
ジョーのリクエストでトランプゲームのハーツをやることに。
お供はチャーリーの大好きなキャンディで、昨日マンモスからわざわざ抱えて帰った、レッドヴァインのコンテナサイズだ。

ハーツは単純だが頭を使うゲームだ。
駆け引き上手でゲームを良く知っているチャーリー。
回転が早く考えすぎて墓穴を掘るジョー。
感覚でカードを切るダニエル。
考えた振りをして適当なタートル。
と四者四様で楽しいゲームは続く。

朝食が多すぎたのか昼飯も食べずに言葉通り、飽きるまでゲームを続けた。
夕食はみんな大好き、ピッツァ! Awesome!

ジョーは疲れて寝てしまったが3人で、あの話し合いをした"Dow Villa"の、ジャグジーに入りに行く。
ダンに明後日の出発を告げる。
3人でたくさんたくさん話をした。
今までしてきたこと。
これからしたいこと。
英語と日本語の違いについて話をする。
二人はとても良い英語の先生。
チャーリーも会わない間に上達したと言ってくれた。

ハイキングしはじめはただ聞いてくれていたが、少しずつ細かい訂正をしてくれ、今では発音も微妙に注意が入る。
これが二度目になるが、文字通り、裸の付き合いをした僕達はより深い心の結び付きを得た。

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6/20(sun)
"The Sabbath"

早朝、日本に電話をしてハイキングの再開を妻に伝える。
9月に入ったら、僕の母とグアムに旅行するというので驚く。
子も子なら親も親。夫が夫なら妻も妻。ということか。

部屋に戻り朝食を食べに行こうと誘うと、ダニエルとジョーは行かないという。
ダニエルは仕事も休むらしい。
チャーリーは納得顔だ。なぜそうするのかわからない僕は怪訝な顔をする。
毎日レストランという、とても贅沢なことが出来ないということなのだろうか。
長期滞在となればほとんどのハイカーは自炊などで節約するのだろう。

レストランに行き、チャーリーと話すと、日曜日はキリスト教の安息日だという。
"Sabbath"という。
一部の都市や国で行われているのは知っていたし、理解しているつもりだったが、身近な存在で、しかも敬虔(けいけん)なクリスチャンは初めてだ。
部屋に戻り、興味があったので、安息日について聞いてみる。
宗派によっても違うのかもしれないが、彼らはCatholic(カソリック)、父親は神父だ。
安息日は、自分達が働くことは元より、人が働く場所にも立ち入らない。
レストランはもちろんグロセリーもだ。
バスなど交通機関も含まれる。
出掛けても良いが、要は家族との時間や自分の時間を楽しみ大切にせよということだ。

パンコースト兄弟が礼拝に行くという。
シンも行かないかと言うので、チャーリーはどこかに行ってしまったし、興味もあったので一緒に行くことになった。
Church かChapel か、メインストレートから外れた病院のそばにある。
地元の老若男女がちょっとおめかしをして集まってくる。
事情を話すと快く受け入れてくれて席に着く。
神父以外にも議事を進める人がいるなど意外だった。
歌を歌い話を聞きまた歌を歌う。もちろん英語だ。
宗教とはもちろん神への信仰だが、その一面、アメリカではコミュニティとしての役割もあるのだろう。
一時間ほどで終わり、このあとはみんなでランチパーティーになるのがお決まりのようだ。

僕は遠慮してモーテルに戻ろうとするとチャーリーに会う。
お腹は空いていないが何か食べたい二人はミルクシェイクをたしなむ。なかなかだ。

食料の買い出しと荷物の準備をする。
持つものは限られているので直ぐに終わってしまう。

ダニエルとジョーが戻ってからは再びのゲームタイムだ。
明日からはしばらく会えなくなる。いやもしかすると、もう会えないかもしれない。
たくさんあったはずの時間はあっという間に過ぎていた。
ローンパイン最後の夜は静かに終わる。




-"easy" Turtle
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by hikersdepot | 2011-06-11 10:31 | PCT 2010 by Turtle


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